中国語の資格には中国語検定とHSKの2種類があります。
そのうち、HSKは中国政府が主催をしており、世界的に「中国語の能力」を示せる資格です。
HSKにはネット試験がある
意外と知られていませんが、HSKには「会場試験(ペーパー試験)」だけではなく、「ネット試験」での受験方法があります。
今回の記事では、このうち「HSKネット試験」を選ぶべき理由をまとめました。
この記事のRecord
HSK「ネット試験」で6級合格しました
わたしは、HSKネット試験を利用して最上級である「HSK6級」に合格しました。
それ以前は、ペーパータイプの試験を1度受けていましたが、基準点である「180点」を下回っています。
また、過去3回ほどHSKネット試験を受験していますが、すべて7割以上の得点を取れました。
ネット試験が主流になる
つまり、HSKネット試験に切り替えることで、本来の中国語の能力を発揮できます。
日本人的な感覚だとどうしても「ペーパー試験」に重きを置きがちですが、時代の流れに合わせて試験方法を選んでいくべきです。
また、HSKに限らず「英検」も最近ではネット試験を選べるようになりました。
「HSKのペーパー試験でなかなか結果が出ない方」や、「紙で受験するのが面倒」、「ネット試験のメリットが気になるという方」は、参考にしてみてください。
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HSKは会場試験よりもネット試験を選ぶべき8つの理由
それでは、ペーパー試験ではなく「HSKネット試験」を選ぶべき理由をご紹介していきます。
ネット試験のメリットは次の8つの通りです。
8つの理由
①試験は月1回実施
②申込締め切りが10日前
③事前に模擬テストを受けられる
④受験者が少ない
⑤マークミスを防げる
⑥リスニング試験にヘッドホンを使える
⑦作文はキーボード入力
⑧ペーパーテストと同じ効力
それでは、見ていきましょう。
①試験は月1回実施
HSKネット試験を選ぶべき1つ目の理由は、「試験回数」が多いことです。
一般的なHSKペーパー試験は、地域によって異なりますが東京圏内だと年間10回でした。
これだけでも十分に多いですが、HSKネット試験はそれを上回る「年間12回実施」です。
つまり、月1回実施しているのがHSKネット試験で、都合が悪くても翌月の回を受けるといったこともできます。
②申込締め切りが10日前
HSKネット試験は、申し込み締め切りが10日前です。
ペーパー試験は試験日1ヵ月前が締め切り日とされているので、20日以上の余裕があります。
予定が分からない場合に安心
HSK受験を申し込みたいけれど、「突発的な仕事などの用事が出るかもしれない」という方も多いと思います。
HSKペーパー試験だと1か月前に受験を決断しなければなりませんが、HSKネット試験は10日前まで様子見可能です。
1ヵ月前に申し込みをして急な用事が出来てしまった際に「返金」されませんし、学力に不安という方も安心できますね。
③事前に模擬テストを受けられる
HSKネット試験を申し込むと「模擬試験」を受けられます。
わたしは教材があるので、受けたことはありませんパソコンによる操作を確認できるのがメリットです。
受験を申し込むとネット試験の運営から自動で模擬試験のURLが送られてくるため、あとは好きな時間に練習できます。
④受験者が少ない
HSKネット試験は受験数が少ないので、かなり静かでした。
HSKペーパー試験も受験したことがありますが、紙が擦れる音やちょっとした突発音で集中が切れてしまうといった場面もありますね。
HSKネット試験は収容人数自体が少ないので、そもそもの環境が静かです。
わたしが過去にネット試験を受けた会場は、毎回10人ほどしかいませんでした。
⑤マークミスを防げる
「マークミスを防ぎやすい」のが、HSKネット試験のメリットです。
ペーパー試験だとHSKに限らず、「塗り間違えで時間ロス」、「1つズレてすべてのマークを塗りなおし」、「そもそも100マス以上に塗るのが疲れる」といった経験がありませんか?
わたしはマークミスはあまりしませんが、HSKでもTOEICでも「マークを塗るのが本当に面倒」だと感じています。
圧倒的な時間短縮
一方、HSKネット試験はクリック1回でマーク回答にマークをできるので、「圧倒的に時間を短縮できるのがメリット」です。
また、全ての問題を見直しできるので、誤って回答したマークもすぐに修正できます。
HSKネット試験のスピード感に慣れてしまうと、ペーパー試験には戻れません。
⑥リスニング試験にヘッドホンを使える
HSKネット試験のリスニングは、専用のヘッドホンを貸してもらえます。
ペーパー試験を受けた際に、「席の場所によってリスニングの音声が聞こえない」、「周りの雑音でよく聞こえなかった」という場面に出くわしたことはありませんか?
また、普段からリスニングの訓練をイヤホンでしている方だと、スピーカーの聞こえ方に適応できなかったりしますね。
自由に音量を調節可能
HSKネット試験で貸してもらえるヘッドホンは、耳をしっかり覆えるタイプなので外からの雑音が気になることはありませんでした。
また、パソコンの画面から自由に音量を調節することで、自分が聞きやすい環境でリスニングに臨めるのも得点アップに繋がりますね。
HSKでリスニングの得点が伸び悩んでいる場合、ネット試験を受けてみることで成績も上がるかもしれません。
⑦作文はキーボード入力
HSKネット試験はノートパソコンを使用するため、「キーボードでの入力が可能」です。
HSKは3級から作文問題が設置されていますが、級が上がるごとに文字量が増えます。
6級にいたっては、400字程度の中国語をペンを使って書かなければなりません。
漢字を忘れてもOK
HSKに限らず、外国語試験を受験する際に困るのが、「文字を忘れてしまうこと」です。
わたしは、中国語の作文をしていて「喜欢」ってどう書くんだっけ?など漢字を忘れる場面がよくあります。
HSKネット試験では、ピンインで「xihuan」と打つとスマートフォンのように予測変換が一覧として表示されるため、漢字を忘れても問題ありません。
現代に合わせた試験を選ぶ
「中国語の資格を得るなら手で書くのが基本だろ」と思う方も多いと思いますが、現代で文字を手で書く場面って正直そこまでないと思います。
日本人の文字を書く場面が減っているように、中国語ネイティブも手で書くのではなく「スマートフォンなどでピンインを入力」する機会の方が多いはずです。
現地で大学入学などの筆記試験が必要といった必要がなければ、ペーパー試験にこだわる必要はないと思います。
⑧ペーパーテストと同じ効力
HSKのペーパー試験とネット試験の違いで気になるのが「効力」だと思います。
紙の方が効力が上だと思われる方もいますが、HSKに関してはペーパー試験もネット試験も「全く同じ効力」です。
最近だと、英検もネット試験を始めましたが、ペーパー試験と完全に同じ効力を発揮すると記載されていました。
証明書として効力あり
わたしは、HSKネット試験で合格した6級の結果を「成績証明書」としていろいろな場所に送付していますが、「ネット試験だから効力なし」といった経験はありません。
また、成績照明省もペーパーテストと全く同じ型なので、そもそも見分けがつかないようにされています。
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注意する点もあります
わたし個人的には、メリットばかりの「HSKネット試験」ですが、注意しなければならない点もあります。
次の3つの通りです。
3つの注意点
・地域が限られている
・問題に直接メモできない
・パソコンが苦手だと少しきつい
それでは、確認していきます
実施地域が限られている
「HSKネット試験良いじゃん!」と思われた方に注意して頂きたいのが、受験値が限られていることです。
2020年現在、HSKネット試験を実施しているのが「東京各地」、「静岡」、「大阪」、「神戸」の4ヶ所です。
HSKペーパー試験は、受験値が全国に広がっている一方、ネット試験はまだまだ限定的でした。
とはいえ、本拠地中国ではネット試験が当たり前となってきているので、今後は日本でも受験可能地域が増えると考えています。
問題に直接メモできない
HSKネット試験は、パソコンの画面に問題を表示させるため、メモができません。
問題文の重要な場所に「下線を引いている」は、ネット試験だと一切できないため気を付けてください。
わたし的には、TOEICなどメモを禁止としている試験を頻繁に受けているので、メモをせずに問題を解くようになりました。
最初は戸惑うかもしれませんが、慣れの要素が多いと思います。
パソコン苦手だと少しきつい
HSKネット試験は、すべてパソコンを操作して問題を解きます。
そのため、クリックやタイピングといった簡単なパソコンの操作が必要です。
とくにパソコンでのピンイン入力は、ある程度慣れておいた方がスムーズに入力できるので、家で練習しておくことをおすすめします。
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【まとめ】HSKは「ネット試験」を受けるべき理由
HSKネット試験は、ペーパー試験よりも手順が省かれるため、時間によって得点を落とす不安がありません。
わたしは、ペーパー試験が苦手で、ネット試験を受けるようになりましたが、得点を伸びたため満足しています。
もちろん、ペーパー試験の良さもあるので自分の得点が伸びやすい方を選んで、受験しましょう。