「中国語のリスニング力が全然上がらなくて困っている。参考書もたくさん使ったのに、なかなかネイティブの言ってることが聞き取れない」
中国語を勉強しているとほぼ確実にリスニング力に関する悩みが出てきます。勉強しているのに力が向上している気がしないって悪循環でしかないですよね。
結論から言うと、中国語のリスニング力を向上させたいなら「蔡英文総統の演説」がおすすめです。参考書ばかりを使ったリスニングの勉強方法をやめた方がいい理由についても解説します。
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中国語のリスニング力向上には蔡英文総統の演説がおすすめな理由
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機械音を使ったリスニング練習はやめた方がいい
中国語に限らず語学を勉強している方のほとんどが、参考書のCDから機械音でリスニングの勉強をしていると思います。
機械音に頼りきった学習は、リスニング力の向上に限界があるのでおすすめしません。
次の3つの理由をもとに、勉強方法の転換を検討してみてください。
テストの得点しか稼げない
中国語の資格を得るために、中国語検定やHSKの教材を使ってリスニングに取り組んでいる方も多いはずです。
しかし、機械音に頼りきったリスニングの勉強方法は、逆に言えば検定や資格などのテストの得点しか稼げません。
中国語ネイティブとの会話を目的としている場合、機械音を用いた勉強方法を見直しましょう。
機械音は試験の直前
全てを否定するわけではありませんが、参考書などの機械音のリスニングは「試験の1ヵ月前」から行うことをおすすめします。
機械音でリスニングをしていればテスト対策としてはプラスになりますが、本来の目的である「人間が発する生の中国語を聴く力」を向上できないためです
慣れると人間の発音が聞こえにくくなる
機械音の中国語に慣れてしまうと、人間が発するの発音が聴き取りにくくなります。
機械が発する中国語は人間が吹き込んでいる音声ですが、聴きやすいように加工が施されているので「雑」が一切ない中国語です。
日本人でも同じですが、人それぞれ言葉を発する際に単語によってアクセントが変わったり、話すスピードの変動があったり、必ず「雑」な部分が発生します。
参考書に付属されているCD音声は、発音の癖やスピードの変化がない「クリア」な中国語なので、慣れてしまうと人間特有の発音が聴き取りにくくなってしまうのが大きなデメリットです。
参考書の文章しか聞けない
機械音の中国語は、参考書や資格対策の教材に掲載されている文章しか発せられません。
つまり、参考書を繰り返し読んでいても、新しい文章に出会うことはできません。
言語は、常に変化をするなま物なので、常に新しい単語ができたり、言い回しが変わったりします。
参考書の文章をネイティブが使っていない
また、参考書は「中国語の学習者が学びやすいように構成された文章」なので、実際にネイティブが同じような文章を使っているとは限りません。
これは、外国で使われている日本語の参考書を見ればわかると思います。外国にある日本語の参考書には、ネイティブの日本人からすると古臭い言い回しや日常生活で使わないような文章が多く掲載されており、もはや参考書のための文章です。
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蔡英文総統の演説をおすすめする理由
結果として、リスニング力の向上は、参考書の中国語ではなく、ネイティブが話す「生きた中国語」がリスニング教材に適しています。
その生きた中国語のなかでも、おすすめなのが「台湾・蔡英文総統の演説」です。
それでは、「蔡英文総統の演説」が中国語のリスニング力向上に最適な理由を4つまとめます。
①発音が聴きとりやすい
中国語を勉強している方であればわかると思いますが、中国語は地域によって訛りがあります。
とくに中国大陸北部は舌を巻く発音が普通で、日本人にとってはかなり聴きとりづらいのが難点です。
一方、蔡英文総統の中国語には強い訛りもなく、一つ一つの単語をしっかりと発音しています。
単語帳で勉強したピンインの発音を機械音ではなく「人間の声」として聞けるので、リスニング力の向上に繋げられる発音の見本です。
また、安倍首相の演説や会見などを見ると、誰でも聴きやすいように「ゆっくり・ハキハキ」と話しています。
安倍首相だけでなく、アメリカのトランプ大統領・台湾の蔡英文総統の演説も「ゆっくり・ハキハキ」と発音しており、聴く側に対して100%の理解を与える話し方です。
中国語を始めたばかりの方でも、単語を一つ一つ丁寧に聴けるため、蔡英文総統の演説はリスニング向上に活用できます。
②スピーキングの向上にもつながる
蔡英文総統の演説は、リスニング力だけでなく、スピーキング力の向上にも繋げられるのがメリットです。
演説を字幕で見ると、中国語の単語・文法を正確に操り、短いセンテンスで文章を話しています。
専門用語を除き、難しい単語をほとんど使っていないので、ある程度中国語を勉強した方であれば理解できる内容です。
もちろん、政治家の演説なので文章自体が少し硬いですが、これまで学んできた中国語をスピーキング力としても向上できます。
③中国の時事用語を聴ける
3つ目は、生きた中国語をリスニングを通して学べることです。
国のトップが演説する内容とは、今現在の社会で起きている「時事」に一致します。
台湾だけでなく中華圏を取り巻く社会問題や世界情勢についての時事用語を演説を通して学べるため、のちのち台湾だけでなく中国を含む中華圏のニュースやネイティブとの会話にも役立つはずです。
あくまでも台湾の立場での演説ですが、生きた中国語を正確な発音・文法で聴けるのはリスニング力の向上に繋がります。
④話の中で成語を学べる
中国語学習者にとって、一番の壁となるのが「成語」です。
資格・検定だけでなく日常会話のなかでも「成語」は使われているため、中国語のスキルを向上させたいなら勉強しなければなりません。
そこで、蔡英文総統の演説を通して成語を学べます。
演説中に成語を多用しているわけではありませんが、たまに成語を使ったフレーズがでてきます。
例えば、2020年の台湾総統選での勝利演説で、「謝謝各位對我的不離不棄(谢谢各位对我的不离不弃)」と話されていました。
「みなさん、見捨てないでくれてありがとう」という意味ですが、このようにさりげなく成語を演説に入れています。
日常会話でも十分使える成語を正しい使い方・発音で学べるので、蔡英文総統の演説はリスニング向上におすすめです。
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蔡英文総統の演説を聴けるサイト
蔡英文総統の演説は、インターネット上で検索すればたくさんでてきます。
残念ながら、オバマ大統領のような演説集は販売されていないので、動画でのリスニングが便利です。
YouTubeから選ぶ
一番楽に蔡英文総統の演説を聴けるのが、YouTubeです。
検索窓で「蔡英文総統 講話」と検索すれば一覧で表示されるので、面白そうな内容の動画を選んでください。
わたし個人としては、「選挙の勝利演説」や「中国関係に演説」が難易度の高い時事や単語を学べるのでおすすめです。
字幕付きを選ぶ
動画を見るときは、「字幕付」を選ぶようにした方が良いです。
聴き取りやすい中国語ですが、単語そのものを学んでいなければ正確に理解できません。
台湾メディアは中国語に字幕を付けていることが多いため、すぐに見つかるはずです。
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【まとめ】語学学習は国のトップの演説を聴くのがおすすめ
中国語のリスニング力に伸び悩んでいる方は、機械音でのリスニングに頼った勉強方法を見直してみましょう。
ネイティブの生の発音を聴くことで、生きた中国語を音として学べます。
とくに、蔡英文総統の中国語は、一般のネイティブよりも「ハキハキ・ゆっくり」話しているので、中国語のレベルに問わずリスニング力向上に繋げられる教材です。
まずは、YouTubeを開いて直接聴いてみましょう。