わたしは大学生時代に、台湾にて海外インターンに参加していました。
国内でのインターンではないため、初期費用や滞在費用がそれなりにかかります。
インターンシップには「有給」と「無給」がある
海外インターンには、給料の発生する「有給インターン」と、給料が発生しない「無給インターン」の2種類があります。
わたしが仕事をしていたインターン先では、しっかりと月の給料をもらっていました。
しかし、話をきくところによると、給料が発生しない「無給インターン」も多いようですね。
本記事のポイント
・海外インターンシップは有給を狙うべき理由
・海外インターンにお金をかけるべきではない
・無給インターンには大人の闇がある
この記事のRecord
海外インターンは「有給」を狙うべき
結論から言うと、特別な目的がない限り「有給インターン」に参加することをおすすめします。
これは、無給を選んでしまうと、デメリットがあまりにも多すぎるためです。
有給を選ばないとどうなるのか?
有給インターンを選ばなかったことによる影響をイメージしてみましょう。
生活のことはもちろんのことですが、仕事への影響も出るはずです。
無給インターンの実態
①生活費がキツくなる
②モチベーションが上がらない
③仕事量に不信感を感じることも
無給は経済的にキツイ
無給インターンは就業している期間、一切のお給料が発生しません。
よほどの大金持ちでなければ、親に資金援助をお願いしますね。
もちろん瞬間で援助をしてくれるご家庭もあると思いますが、この記事を読んでいる方は「有給」というワードが気になっているはずです。
ちなみにわたしの家は、ごく普通のサラリーマン家庭ですので、無給でのインターンに抵抗がありました。
無給の労働はモチベーションに影響
海外インターンの目的が給料というわけではありませんが、無給だと仕事へのモチベーションに影響しますよね。
大学生なら一度はバイトの経験があると思います。
バイトと海外インターンを同列に語るのは間違いですが、「労働」という意味では同じことですよね。
仕事の経験がないインターン生の仕事量や生産性は確かに低いかもしれませんが、スキルを身に付けるだけでなく「労働に対する賃金」にも意識を向けてほしいです。
特に長期インターンは悲惨になる
1年ほどの長期海外インターンだと、生活費的に悲惨になる場合があります。
物価が安いベトナムやタイであれば、節約することで生活を抑えられますが、先進国やヨーロッパなどだとうまくいきませんね。
わたしは物価が比較的安いと言われている台湾に8ヵ月に住んでいましたが、それでも100万円以上かかりました。
カナダやニュージーランド、オーストラリアで長期滞在をした場合の生活費とか、恐ろしくて計算できません。
有給インターンは健全に仕事をするために必要
人間というのは、生活をするうえでお金がなくなると不安に陥ります。
不安になるとどうなるか?
・そもそも仕事に打ち込めなくなる
・インターン以外で稼げる労働をはじめてしまう
・途中離脱
・窃盗などを非行に走ってしまう
お金に苦労してしまうと、上記のような悲惨な結果になってしまうことを容易に想像できるはずです。
わたしが尊敬する中国大手スマホメーカー「小米(Xiaomi)」の社長も、「お金がない状態を避けるべき」だと話していました。
お金がないのが一番つらいこと。「大学在学中に4人で起業したけど、給料もなしい、飯も食えずにマジできつかった。大学生の起業は気をつけてね」と小米創業者の雷軍。#小米 #Xiaomi #シャオミ #大学生 #起業 #雷軍 pic.twitter.com/DZTCeZqwqM
— たなか (@tianzhong1902) June 19, 2020
海外インターンに数百万もかけるべきではない
「生活費も自力で出せないなら、そもそも海外インターンなんてするべきではない」という意見があれば、ごもっともだと思います。
わたしは、海外インターンにはメリットしかないと考えていますが、「数百万の生活費がかかる無給インターン」となると話は別です。
海外インターンを通して、人生の選択肢を増やすことは可能ですが、自腹で数百万の生活費を払う価値はないと思います。
ただし、人それぞれの価値観にもよるので、「正解」を出せません。
わたしに数百万出せる資金があれば海外インターンではなく、海外大学院に留学しますね。
わたしが理想としている「海外インターン」とは、労働には適切な対価を払って、学生と言えども労働力としてリスペクトされる環境です。
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「仕事を学ぶ→無給で良い」という考えは間違いである理由
「仕事や技術を教えてもらってるんだから、無給でも良い」という意見をよく見ます。
何回も言いますが、価値観によって考え方は人ぞれぞれです。
ブラック企業です
ただし、ふつうの社会的な常識だと「労働に対して賃金を支払わない会社は、即ブラック企業認定」です。
学びであれ、労働に対価を払う
最近、「技術実習生」という文字をニュースを見る機会が増えました。
この実習生は、「日本で専門スキルを学ぶために来られた外国人」です。
勉強するために来ているものの、労働に対してしっかりとお金を受け取っています。
しかし、一方で、最低限の生活すらできない賃金しかもらえなく、犯罪に手を出してしまう実習生が多いですね。
海外インターン生も同じ
立場や背景は異なりますが、「仕事を学びに来た」という目的に関しては同じであるはずです。
もちろん、学びを最優先にするべきですが、労働に関してはキチンと賃金を払うべきです。
繰り返しになりますが、生活が不安になるほどお金に苦しむと、人間良からぬ方向に進んでいってしまいます。
背景には大人の事情がある
では、無給インターンがあるのかを「推測」してみました。
まず1つ目は、ビザの関係です。
基本的にワーキングホリデービザを使用すれば、給料を受け取っても違法にはなりません。
ただし、ワーキングホリデー協定国以外は、「労働ビザ」などその国で所得を得るために必要なビザを取得する必要があります。
労働ビザの発給は実質不可能
ビザなんて、「申請すればすぐ受け取れるんじゃないの?」と思われてしまそうですが、国によってかなりハードルが高いです。
たとえば、シンガポールだと学歴や就業年数に基準がありますし、台湾も日本での就業経験が必要とされてます。
7つの理由
つまり、大学生の海外インターンで「労働ビザ」の発給は実質不可能ということです。
そのため、やむを得ずに「無給インターン」としている企業も多いと聞きました。
2つ目は、「単純にお金がない」ことです。
海外インターンを募集している企業は、設立がまだ浅いスタートアップ系を多くみます。
つまり、まだまだ生まれたばかりで十分な資金すらない状態で、海外インターン生を募集しているということです。
このような企業は、「スキルアップにつながる」と謳いながら、学生の労働力を確保しています。
現地の方を雇うのもリスクがありますし、日本人を雇うには経費がかかりすぎてしまいますからね。
わたしの推測なので、すべてが当てはまるわけではありませんが、無給の海外インターンに参加する場合には、背景も頭に入れておいてください。
短期インターンは条件による
ところで、短期の海外インターンで「有給」は多くありません。
というのも、2ヶ月そこらの参加では会社への貢献度も下がるので、対価の決め方も難しいと思います。
条件をよく考える
とはいえ、「短期だから無給ね。」という判断を鵜呑みにしないようにしてください。
2か月のなかでも、長期インターン生と変わらない分量の仕事を与えられるのであれば、賃金をもらうべきです。
また、物価が高い国でのインターンは、「給料としてではなく」、家賃補助の交渉を行ってみてください。
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【まとめ】海外インターンは有給を狙うべき
海外インターンで健全に仕事を行い、安定した精神状態でスキルを身に付けたいのであれば、有給を狙うべきです。
もちろん、無給でも納得できるメリットがあるのであれば別ですが、「労働力の搾取」には気を付けてください。
無給のインターンがどうしても気になっているという場合は、「無給である理由」や「ほかの先輩はどう生活しているかなど」も相談してみましょう。