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西安から行ける世界遺産「龍門石窟」の見どころ【アクセス方法も紹介】

中国三大石窟「龍門石窟」の見どころ3選【世界遺産の仏教芸術】

中国三大石窟「龍門石窟」の見どころ3選【世界遺産の仏教芸術】中国三大石窟「龍門石窟」の見どころ3選【世界遺産の仏教芸術】中国4000年の歴史と言われるほど、中国には世界的に有名な遺産があります。世界遺産の登録数は、「イタリアと並び55ヶ所で1位」です。日本の世界遺登録数23ヶ所(12位)と比べると、国土としての規模や歴史の長さを感じられます。

今回は、55ヶ所登録されている中国の世界遺産の1つ「龍門石窟」に行ってきました。「石窟」と言われても「観光する価値があるのか?」と思われる方もいると思います。中国のの石刻芸術の至宝とも呼ばれる「龍門石窟」の見どころをまとめました。

龍門石窟は歴史を映す世界遺産

龍門石窟の見どころをまとめる前に、「龍門石窟」の基本情報を紹介をします。龍門石窟は、中国・河南省「洛陽市」にある石窟です。洛陽市と言えば、「東の長安」と呼ばれ、後漢・曹・西晋・北魏・後唐時代などの都として栄えました。

龍門石窟は歴史を映す世界遺産

 

 2000年に世界遺産に登録
龍門石窟が世界遺産に登録されたのは、2000年で最近のことです。世界遺産に登録されるにはいくつかの基準を満たす必要があります。龍門石窟は、「人類の創造的才能を表現するもの」、「建築的に発展し、人類の交価値の交流を示すもの」、「文化的伝統または文明の証拠」の3つが該当。

2000年に世界遺産に登録

 

 中国三大石窟の1つ
龍門石窟と言われている通り、「石窟」は洛陽の龍門だけではありません。中国には、「中国三大石窟」と呼ばれる3つの石窟があります。そのうちの1つが洛陽市の「龍門石窟」です。残りの2つは、山西省大同市の「雲崗石窟」、甘粛省敦煌市の「莫高窟」で、中国三大石窟全てが世界遺産に登録されています。

 

龍門石窟へのアクセス

「龍門石窟」は中国河南省洛陽市に位置します。交通アクセスは、高速鉄道を利用するのが便利です。洛陽市内最大の高速鉄道駅「洛陽龍門駅」は、西は西安、東は北京から高速鉄道が来往しています。

龍門石窟へのアクセス

 

 龍門石窟まではバス
高速鉄道「洛陽龍門駅」からは、「龍門石窟行き」のバスが出ています。所要時間はおおよそ10分ほどと近距離です。また、洛陽市街地からもバスが運行されており、「洛陽龍門行き」に乗車し、龍門石窟まで40分ほどでした。高速鉄道「洛陽龍門」、市街地、いずれからも「龍門石窟」は終点です。

 

洛陽・龍門石窟の歴史

歴史を知ることで、さらに龍門石窟の理解が進みます。龍門石窟がある「洛陽市」はアニメ「キングダム」でもお馴染みの都です。9つの王朝が洛陽を都として置いたことから、「九王朝の古都」と呼ばれ、長い中国史においても重要な期間を過ごしています。

洛陽・龍門石窟の歴史

 

 「雲崗石窟」を受け継いだ
494年、北魏の孝文帝が山西省大同市から洛陽市に遷都をしました。そこで、大同市にあった「雲崗石窟」を受け継ぐように「龍門石窟」の造営が始まります。

北魏の時代が終わっても、東魏、西魏、北斉、北周、隋、唐、五代、北宋のそれぞれの時代でも龍門石窟の造営が続けられました。400年にも及ぶ造営期間を経て、完成したのが現在に残る姿です。

 

龍門石窟の魅力

龍門石窟の見どころを紹介する前に、他の石窟とは異なる龍門石窟の魅力をご紹介します。龍門石窟の魅力として挙げられるのが仏像の多さです。河沿いに1km続く龍門石窟に納められている仏像数は10万体以上に及び、中国でも最大級の石窟と評されています。

龍門石窟の魅力

 

 雲崗石窟より難易度が高い
龍門石窟は、大同石窟を受け継ぐ形で造営されましたが、ある条件が異なっていました。それが「岩石の種類」です。雲崗石窟がある一帯は比較的削りやすい岩石で構成されており、石窟を造営する難易度もそれほど高くなかったと言われています。

一方で、龍門石窟は「橄欖岩」という硬い岩石で構成されており、雲崗石窟よりも彫刻が遥かに難しかったそうです。

 

 10万体を超える仏像
とはいえ、王の命令なので、いくら硬い岩石であっても彫り続けなければなりません。結果として、400年以上に渡って造営された龍門石窟には大小合わせて10万体を超える仏像が彫られました。雲崗石窟の仏像が51,000体以上とされているため、龍門石窟の規模の大きさを感じられます。

 

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龍門石窟の見どころ3選

龍門石窟の歴史や魅力を学んだところで、見どころをご紹介します。龍門石窟はそこまで大きくないので、全体の観光時間としては1~2時間あれば十分です(隅々まで見たい方は+1時間ほど)。そのため、事前に見どころを抑えれば効率的に回れます。今回は、実際に龍門石窟を観光して、必ず見ておきたい場所を3つを厳選しました。

 

①石門

龍門石窟の見どころ1つ目は、「石門」です。龍門節句の入り口でもある石門は、アーチ状に設計されています。どっしりと構える石門は全体が石で作られ、これから観光する龍門石窟の荘厳さを伝えるかのような雰囲気です。石門の上部には、「龍門」と書かれており、観光客の記念撮影スポットとされていました。

石門

 

②奉先寺

龍門石窟の見どころ2つ目は、「奉先寺(ほうせんじ)」です。世界遺産龍門石窟で最も大きい仏像であり、シンボル的存在でもあります。中央にある廬舎那仏は、高さ17.14mの巨大仏像です。ちなみに、耳だけでも1.9mあります。仏像手前で撮影されてた方がいたので、ちょうど比較できました。

奉先寺

 

 造営を進めた人物がモデル
廬舎那仏はある人物がモデルとされています。その人物とは、仏像の造営を進めた「武則天后」です。武則天后は、この巨大仏像を造営するにあたり、自分の財産からお金を寄付したと言われています。「世の中お金なんだな」と思いまいした。ちなみに、奉先寺の廬舎那仏は、東大寺の大仏が参考にされているそうです。

造営を進めた人物がモデル

 

③万仏洞

龍門石窟の見どころ3つ目は「万仏洞」です。万仏洞という名前の通り、無数の穴が掘られています。長さ500mに渡って続いており、全部で15,000体の仏像が納められているそうです。唐の時代の高宗と、奉先寺で紹介した武則天后が開削したと言われています。

万仏洞

 

 遠くから見ると迫力がある
万仏洞は、遠くから見ると無数の穴の迫力を感じられます。虫食いのように空いた穴は、龍門石窟全体に渡って見られました。1600年も前の技術で、ここまで精巧につくられた石窟にただただ圧倒されます。

遠くから見ると迫力がある

 

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 西安旅行も合わせておすすめ

洛陽での龍門石窟の観光のついでに、西安も合わせて旅行してみることもおすすめです。古代中国を代表する「長安」と「洛陽」の歴史を学ぶことで、中国旅行も一層楽しめます。また、西安はグルメの街でも有名です。

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西安までは高速鉄道で90分ほど【日帰りもおすすめ】

龍門石窟の最寄駅「洛陽龍門駅」から高速鉄道で90分ほどで西安まで行けます。電車賃も安く、3,000円かからないほどです。歴史的につながりがある地ですので、距離的にもそこまでないのが助かります。

わたしは、西安から洛陽龍門に行きました。洛陽にホテルをとり一泊しましたが、日帰りでもおすすめの観光地です。

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