インド旅行で遭遇した詐欺の手口をご紹介します。観光地を中心にインド人による詐欺の被害が多く、なかには数十万だまし取られたという方もいるそうです。今回の記事では、わたしが遭遇したインドでの詐欺手口の一覧を紹介し、インドで詐欺被害に遭わないようにする対策を学んでいきます。
なかなか避けられないインド旅行での詐欺被害ですが、事前に詐欺の手口を把握することで経済的なダメージの負担を減らしましょう。
メインテーマ
インドで遭遇した詐欺の手口一覧と被害の対策を考える
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インド旅行で騙された&騙されかけた詐欺の手口一覧
さっそくですが、インド旅行で遭遇した詐欺の手口一覧を紹介していきます。
インド旅行での対策になるように地域ごとに分けました。実際にお金をだまし取られた件数は1件ですが、未遂に終わったものを含めると大小10件ほどです。
インドには1週間ほど滞在していたので、1日に1回は詐欺の被害に出くわす可能性があると考えてもらえればと思います。
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デリーでの詐欺
まずは、インドの首都デリーからです。デリーはインド旅行の拠点にするバックパッカーが多いので、詐欺の被害が特に多いと言われています。
なかでも代表的なデリーの詐欺の手口は、「ニューデリー駅での旅行代理店を名乗る詐欺集団」と「街で声をかけてくるフリーランサー詐欺師」によるものです。
ニューデリー駅は詐欺集団の巣窟
ほとんどの旅行者はニューデリー駅から長距離列車を利用し、タージマハルがあるアーグラやガンジス川のワーラーナシーなど各観光地に向かうと思います。
そんな旅行者が一堂に集まる「ニューデリー駅」は詐欺集団にとって、詐欺のメッカといっても過言ではありません。
旅行代理店を名乗る集団
ニューデリー駅での詐欺被害で最も多いのが、「旅行代理店を名乗る集団」です。この詐欺集団はニューデリー駅の両方向の入り口に立っており、外国人旅行者を見つけると声をかけてきます。
詐欺の内容としては、「列車がトラブルで運休になったから新しいチケットを購入する必要がある」と、「ニューデリー駅を跨ぐには通行料が必要だ」という手口がメジャーです。
前者の運休による列車のチケットを再購入する手口は、集団で囲んでくるため特に警戒する必要があります。集団の詐欺師に駅から離れた事務所に連れていかれ、偽の列車情報の画面を見せられて、法外な価格のチケットを新たに買わされるという被害です。
列車のチケットはインド国有鉄道の外国人専用窓口からしか買えないと思ってください。また、列車の運行に関しても「駅のホームにいる鉄道員」や「駅の入り口で荷物検査をしている警察」に確認するようにしましょう。
そもそも、インドの鉄道は遅延は当たり前ですが、運休になるといったことは滅多にないと考えてください。鉄道で移動するインド人も多いため、もし運休がある場合、大々的な運休アナウンスも行われると思います。
いずれにしても、「ニューデリー駅で声をかけられても無視」をすることに徹底することが詐欺被害防止の基礎です。
詐欺の連絡橋
ニューデリー駅に行けば分かりますが、鉄道の駅が地上にあるため、反対側に行くには駅に架かる連絡橋を利用する必要があります。
デリー空港からメトロでニューデリー駅で降り、ホテル街に行くにはどうしてもこの連絡橋を通らなけらばなりません。東京の品川駅のイメージです。
詐欺集団はこの「ニューデリー駅の連絡橋」を詐欺の商売道具として活用しています。
外国人旅行者が連絡橋を通ろうとすると「反対側に行くには通行料が必要だ」と話しかけられます。
金額的にも少額なので、「詐欺?」と思ってしまうほどですが、複数の旅行者からお金をだまし取る「塵も積もれば山となる作戦」です。
もちろん、ニューデリー駅の連絡橋を渡るのに通行料は必要ありません。地元のインド人はお金がかからないことを知っているので、外国人にのみ声をかけてきます。
何回も言いますが、ニューデリー駅で声をかけられても無視することを徹底するようにしましょう。
ホテル街付近のフリーランサー詐欺師に注意
ニューデリー駅での2つの詐欺から逃れて安心をしてはいけません。
詐欺師は旅行者の「安心感」を巧みに利用して、詐欺をしかけてきます。
ホテル街から駅を正面にして、スターバックスやオシャレな建物が集まる「コノート・プレイス」方面に進むとフリーランサー詐欺師が待ち構えています。
このフリーランサー詐欺師の声掛けがかなりの地獄なので注意してください。
中国人旅行者が少ないことが関係しているのか、詐欺師のなかではアジア系=日本人とのイメージが強いです。
詐欺師の目に留まると「ヘーイ!ジャパニ!どこへ向かっているんだ?」と友達感覚で声をかけてきます。一人なら我慢できますが、一定の間隔ごとに複数人から声をかけられるので、最強にウザく感じると思います。
もちろん、ここも徹底して無視をすることが被害を受けない定石ですが、後を追ってくることもあるためイライラが溜まってしまうかもしれません。
それでも、冷静になりながら無視や適当に接して詐欺に遭わないことを徹底してください。
ニューデリーの詐欺に関しては、上記の3つを渡航前に頭に入れておきましょう。それでも騙されてしまうのがインドの恐ろしさですが…
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ムンバイでの詐欺
次は、インド南部の大都市ムンバイで遭遇した詐欺の手口です。
インドの詐欺は基本的に旅行者やバックパッカーが集まる北部の都市で多く発生しています。
もちろん南部の地域で詐欺がないというわけではないので、北部以外でも警戒しながら旅行をしていきましょう。
ムンバイ空港で騙されました
わたしがインド旅行中に唯一お金をだまし取られたのが、ムンバイ空港での詐欺被害です。
インドにはデリー空港ではなく、ムンバイ空港ではいりましたが、入国直後に騙されるとは思いませんでした。
選挙で街のATMが使えないという「嘘」
わたしは海外ではATMを使ってクレジットカードキャッシングを行うことで現金を得ています。(海外キャッシングについてはこちら→頻繁に海外に行く人のために伝えたい海外キャッシング術)
インドでも同様に海外キャッシングによって現金を調達するつもりでしたが、ムンバイ空港にたどり着くと「選挙が近いから市内のATMは稼働していないから、窓口換金だけだよ」と言われました。
わたしのなかで、「そんなことありえるかよ」と怪しさしか感じませんでしたが、市内に入って現金がないことは不安です。というのも、インドの空港は一度外に出てしまうと「当日出発する航空券」がないと再入場できません。
そのため、無一文で外に出て、仮に本当にATMが稼働していないと困るのは自分です。
法外な手数料を取られました
よくよく考えれば、インドの空港の規則を巧みに利用した詐欺だったと思いますが、そのときに冷静な判断ができなかったのが失敗でした。
仕方ないので、わたしは窓口で換金をしたところ、日本円からインド・ルピーの換金に30%の手数料を取られてしまいました。レシートを見て我が目を疑いましたね。
この詐欺の手口が怖いのは、インドのオフィシャルの銀行が堂々と行っていることです。もちろん、偽の銀行員かもしれませんが、偽だとしたらそれも大問題ですが…。
ちなみに空港を出て街に出たら、普通にATMが稼働していました。
紙幣を見せてはいけない
わたしは直接被害に遭っていませんが、ムンバイでは「紙幣を見せて」と言われる詐欺の手口が流行っているそうです。
ショッピング街などで、旅行者を装い「両替をしたいから紙幣をもっているか」と尋ねられ、交換する際に抜き取られてしまうのが手口。
当然のことですが、海外の旅行先でお金をむやみやたらに見せてはいけません。
「両替したい」、「日本の紙幣を見てみたい」といった話は、すべて詐欺の危険性が高いです。
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アーグラ「タージマハル」での詐欺
ニューデリー同様に旅行者が集まる「タージマハル」は、詐欺師にとってインドで最も騙して稼げる場所です。
インド旅行中で、タージマハルを含むアーグラでの詐欺未遂が一番多く、危険性を感じました。
タージマハル観光中に気を付ける点は、わたし個人の経験として「タクシー」、「ガイド」、「物売り」の3つです。
タクシー運転手がブローカーとつながっている
タージマハルを含むアーグラを観光するためには、タクシーやリキシャを利用することになります。
タクシーは政府によって管理されているため、交渉なしの定額料金でした。訪れる観光地や数によって料金が変わるそうです。
40℃を超える真夏の時期だったので、リキシャではなくタクシーで回ることにしました。
タクシーの運転手は出稼ぎに来ているインド人が多く、アーグラ各地のお土産屋と繋がっています。
タクシーに乗ると直接タージマハルではなく、レストラン・シルクの物産店・置物屋に連れて行かれました。
全て運転手と繋がっている店で、そこでお金を消費すると運転手にコミッションが入るというシステムです。
タージマハルは民族衣装を着る必要はありません
レストランは価格も安く安全に食事ができたので問題ありませんが、土産屋が面倒でした。
「タージマハルに入るには神聖な民族衣装を着なければならない」という嘘をついてきます。しかも、その衣装を一着1万円以上という法外な値段で売りつけてきます。無理やり試着をさせてくるので気を付けてください。
また、シルクを売りつけてきます。このシルクも家族用や友人用のお土産に買っていけと言われるので、気を付けましょう。
絶対に買わないことが対策
お店に連れて行かれるのは仕方ありませんが、絶対に買わないようにしてください。タージマハルに民族衣装を着る必要もありませんし、衣装自体もっと安く購入できます。
また、ほかの旅行者への詐欺被害が拡大する場合もあるため、絶対に購入しないようにしましょう。
余談ですが、アーグラの観光が終わり、駅でバラナシ行きの列車を待っているときに民族衣装を買わされた日本人がいました。
政府公認のガイドは詐欺です
タージマハル観光で、「政府公認と名乗るガイド」に遭遇すると思います。
もちろん、この政府公認ガイドも全て詐欺集団なので気を付けてください。
タージマハルのチケット購入までかなりしつこく追い回されるので、途中でこころが折れてしまうかもしれませんが絶対に断るようにしましょう。
ガイドの身分証がリアル
ここで騙されてしまうのは、ガイドの身分証がリアルすぎるためです。
「India Goverment Tourist Guide」のようないかにも「政府公認」と感じさせるような証明書を見せてくるので、騙されてしまうのも無理はありません。
しかし、詐欺師によって証明書のデザインが全てバラバラなので、いかにも怪しいと判断できると思います。
正規のガイドの見つけ方
結局ガイドを雇わなかったのと、ある程度知識があればタージマハル自体ガイドを雇う必要がないと思います。
それでも正規のガイドを付けたい方は次の条件にあうガイドを選ぶようにしましょう。
ポイント
・すぐに価格交渉をしないガイド(外国人60ドルが詐欺の相場)
・顔写真の撮影が可能
・チケット購入カウンターに連れていき、正規ガイドであるか確認
予算があれば問題ありませんが、騙されたくないのであれば、これくらいの検証をしてから信頼できるガイドを選びましょう。
物売りは断る
詐欺とは言えませんが、物売りにも気を付けた方がよいです。
タージマハルでの観光を終えると出口で物売りが待っています。
タージマハルの置物や、アクセサリーなどを無理やり売ってくるので、気に入らなけらば購入しないようにしましょう。
一つ買うと…
タージマハルの物売りの面倒な点は、土産を一つ購入すると次から次へと物売りが集まってくる点です。
一人ならまだしも複数人がまとまって来るので、結構厄介でした。
ちなみにタージマハルの置物を200円で購入しましたが、家で飾っているほど気に入っています。詐欺ではないので、購入したいのであれば普通に購入して問題なさそうです。
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ガンジス川での詐欺
最後に日本人旅行者に人気のバラナシ・ガンジス川での詐欺手口です。
ここでも実際にお金をだまし取られるといった被害はありませんでしたが、観光客の集まる場所なので要警戒しましょう。
「自称日本通」のインド人には気を付けましょう
よくわかりませんが、ガンジス川一帯は「日本通のインド人」が多いです。
「以前日本人の彼女がいた」、「現在進行中で日本人と付き合っている」、「昔日本で働いていた」など日本と繋がっているインド人が多く、積極的に絡もうとしてきます。
もちろん、そのなかには本当に日本と繋がりのある方もいると思いますが、日本通を口実に詐欺をしかけてくるインド人もいるので注意してください。
シルク・チャイを売りつけてくる
バラナシに住んでいるインド人はだいたい個人で土産屋などを営んでいる方が多いです。ガンジス川の畔を歩いていると、「ヘーイ!ジャパニ!おれは日本通だぜ」みたいな感じで声をかけてきます。
そこで、話が終わることもありますが、自分の店に連れて行き無理やりモノを買わせるインド人もいるため、長時間の立ち話は注意が必要です。
火葬場の寄付にも注意
ガンジス川でクルーズツアーに参加する方も多いと思います。
ガンジス川を上り、火葬場の見学を行うというツアーですが、ここでも詐欺が温床となっています。
内容としては、火葬場で説明を聞いたあとに「火葬場で使う薪を購入する寄付金が欲しい」といった手口です。
断るとしつこい
日本円で2,000円ほどなので寄付をしても問題ない額ですが、断るとかなりしつこく要求されてしまいます。
帰りの船に乗っても、あとを付いてくるので寄付金を支払いたくない方は早く船を出してもらうようにしましょう。
船の操縦士と火葬場のガイドはつながりがなさそうで、船で騙されるといったことはありませんでした。
なぜインドで騙されてしまうのか?
以上の例が、わたしがインド旅行で遭遇した詐欺の手口です。
インドで詐欺に遭ってしまうのは、いくつか理由があると思います。
騙されてしまう理由を下記のように考えてみました。
詐欺内容がリアルすぎる(警察・政府系)
インドで騙されてしまう理由は、詐欺の内容がリアルすぎるためだと思います。
政府公認・警察を自称する詐欺師が多く、断りにくい状況を生み出すのが上手いです。
また、手作りの証明書などを見せることで信頼性を与え、旅行者に安心させたところで一気に畳みかけてくるのが詐欺の手口でよくあります。
インドで「〇〇公認」などと声をかけられたら、まずは疑うようにしましょう。
かなり執念深いため
インドの詐欺師はなかなか引き下がりません。
わたしの経験にもあるようにこちらが何回も断っても、しつこく追ってきます。
結果として、旅行者側の心が折れてしまいお金を騙し取られるといったことも多いはずです。
断っても執念深いインド人ですが、かならず断り逃げるように去りましょう。
慣れない土地であるため
詐欺の被害に遭ってしまうのは、初めてなどの慣れない環境が原因でもあります。
わたしがムンバイで騙されたように、その土地のことをよく知らないと被害に遭ってしまう可能性も高いです。
もちろん、行ったこともない土地のことを知ることは難しいですが、事前に現地の犯罪情報を頭に入れておくことが詐欺被害の防止にもなります。
インドで詐欺に遭わない対策
インドで詐欺に遭わないためには、旅行前に対策をする必要があります。
対策をしても騙されてしまうこともありますが、しないよりはマシです。
インドで騙されないようにするための3つの対策を考えてみました。
詐欺情報を事前に入手する
まずは、インドでの詐欺情報を事前に入手しておくことです。
インドでの詐欺は予期せぬときに起こるので、事前に情報がないとすぐに「詐欺であるか、詐欺でないか」を判断できません。
あらかじめインドで発生している詐欺の手口を把握しておくことで、騙される危険性も少なくなるはずです
今後、インドに旅行をする方は、わたしが遭遇した詐欺の事例を含めて参考にしてみましょう。
徹底した無視
詐欺に遭遇したら、徹底した無視を継続するしかありません。
こちらから詐欺師に問いかけても、執念深く騙しにくるため時間がもったいないです。
騙されるような場面に出くわしてしまったら、心が折れそうになってもひたすら無視をしましょう。
一度騙される経験をする
インドでの詐欺を防ぐには、騙されないようにする警戒心が必要です。
海外旅行に行くとどうしても気持ちが高ぶってしまい、被害に巻き込まれてしまうこともあります。
あまりおすすめではありませんが、一度騙されてしまうこともありだと思います。
わたしは、インドに到着後すぐに騙されたため、インド旅行中での被害を抑えることができました。
騙されることはよくありませんが、高額な詐欺被害でなければ警戒心を高めるために良い方法の一つかもしれません。
【まとめ】インドで腹痛と詐欺は避けられない
インド旅行では日本で考えられないことが起きます。
わたしは、詐欺の被害と極度の腹痛に苦しみました。
とはいえ、メンタル的にもかなり鍛えられたようなな気がします。
インドでのハードな日々を経験すれば、日本での苦難も大したことないと感じられるようになるはずです。
それでもまた行きたくなるインドの魅力
インドに旅行中、詐欺師の声かけや腹痛に伴い「インドには一生行かない」と決心しました。おそらく、わたし以外もそのような感じている方が多いと思います。
ところが、日本に帰国後1か月もしないうちに「またインドに行きたい」という気持ちがわいてきました。
なぜだかわかりませんが、どんなにつらい経験があろうともインドには行きたくなってしまうスパイスがあるようです。
次回はしっかりと対策を行い、詐欺被害ゼロのインド旅行を目指します。
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