2日間という短い行程でパリ市内を観光してきました。凱旋門、エッフェル塔、ルーブル美術館などパリの有名観光地は、まさにパリの顔として誇れる場所です。
しかし、今回のパリ観光で一番興味があったのは「チャイナタウン」です。
世界中を旅行するなかで必ずチャイナタウンに訪れていますが、パリのチャイナタウンは一味変わった面白さがありました。
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パリ13区の「チャイナタウン」を散策をしてきた
パリには中華系移民が暮らしているセクション(区)がいくつかあります。そのなかでも特に規模の大きいチャイナタウンがパリ13区です。
パリ13区チャイナタウンの場所
パリ13区のチャイナタウンは、Avenue d'Italie(イタリー通り)に沿いにあります。パリ地下鉄7号線の「Tolbiac駅」が最寄りです。駅を出てすぐにHSBC(HongKong Shanghai Bank Commercial)が見えたので、すぐにチャイナタウンがあると分かりました。
パリ13区チャイナタウンの様子
日本人のチャイナタウンのイメージとして、「横浜中華街」や「神戸中華街」 のような中国式の建物や文化が映し出されていると思います。ロンドンやサンフランシスコ、バンクーバーなどのチャイナタウンは、日本の中華街に近いです。
しかし、パリ13区のチャイナタウンは、我々日本人のイメージとは少し異なったチャイナタウンでした。
派手さがない
チャイナタウンと言えば、赤い門や提灯などがぶら下げられているイメージがあります。パリ13区のチャイナタウンには、そのような「中華文化」の装飾に派手さがありませんでした。通りを歩いていると「中国語」は確かに、視界に入るものの中国を思い浮かばせる装飾などはほとんどありません。また、洋風の建物群に同化しているため、中華の雰囲気を感じられないのがパリ13区のチャイナタウンです。
中華系住民だけではない
チャイナタウンと聞くと、中華系住民のみが生活しているように思えますが、パリ13区のチャイナタウンは違います。このイタリー通りを進んでいると中華料理屋だけでなく、「ベトナム料理屋」、「カンボジア料理屋」「ラオス料理屋」がありました。
インドシナ難民
パリ13区のチャイナタウンには、中華系移民だけでなくベトナム系やラオス系の移民もいます。インドシナ一帯の社会主義政策の始まりにより移民してきた住民です。
パリ市民と同化した中華系移民
ここで日本人が気になるのが、「中華系移民とパリ市民」はうまく生活しているのか?という疑問です。
うまくやっている
わたしの目線ですが、中華系住民とネイティブフランス人は同じコミュニティ内で融和していました。中華系のスーパー、飲食店などで中華系住民と西洋系住民が普通に生活を共にしています。もちろん、中華系住民のフランス語はネイティブレベルです。
そもそもフランスは移民大国
そもそもフランスは移民の国であり、どこどこ系の住民だからという理由で排斥されることはありません。実際にパリで過ごした間、アジア系だから差別されたということも一切なく、過ごせました。むしろ、パリはジェントルマンだらけの最高の街です。
日本料理屋が落書きされたという報道がありましたが、マイノリティによる嫌がらせと考えて問題ありません。
パリ13区チャイナタウンのグルメ
チャイナタウンということもあり、イタリー通りに中華料理屋が並んでいました。いろんな店に行けたらよかったのですが、時間の都合上1つしか行けませんでした。
陳氏美食
パリ13区で目立ったのが「陳氏」というお店です。スーパーだけでなく、飲食店にも看板に出ていました。陳氏とは何か調べてみると、どうやら「ラオス系華人の陳氏が1975年にラオスから移民して作ったお店」だそうです。パリ13区ではレジェンド級の人物で、パリのチャイナタウンのシンボルでもあります。
叉焼飯(チャーシュー)
せっかくなので、陳氏のお店を調べてきました。なかに入ると見えてきたのが、「チャーシュー」です。香港だとおなじみの光景ですが、まさかパリでも見られるとは思いませんでした。味は香港と変わらず、甘いタレが効いて美味しかったです。
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パリのチャイナタウンは他にもある
パリのチャイナタウンは13区が有名ですが、実はパリ市内の各地に中華系住民のコミュニティが作られています。今回は、パリ最大のチャイナタウン19区と3区に行きました。
パリ3区チャイナタウン
パリ3区のチャイナタウンは、パリ地下鉄3号線と7号線の「Arts et Métiers駅」近くにあります。パリ13区ほどの規模ではないものの、パリ3区のチャイナタウンにも飲食店やスーパーがありました。
パリ3区は飯がうまい
パリ3区のチャイナタウンは、料理のおいしいお店が多かったです。中華料理はだいたい外れがありませんが、それでもおいしいと思えるほどでした。パリ3区でご紹介したいお店は、「萬里香」と「老字号」の2つです。
「萬里香」
萬里香では、炒麵(中華風焼きそば)を食べました。中国で食べるものより味が濃いのが、個人的に良かったです。クレジットカードが12ユーロからしか使えなく、現金を持っていなかったため、消費していない代金をクーポンとしてもらえた店主の柔軟さがGoodでした。
「老字号」
老字号では、チャーハンを食べました。こちらは、意外と味が控えめで薄っすらと口に残る塩加減が良かったです。どちらのお店も中国語で注文できるのがありがたかったですね。
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観光に飽きたらチャイナタウンもいいかも
フランスまで行って、チャイナタウンに行く方はなかなかいないと思います。中華料理好きでコスパ良くお腹いっぱい食べたいならおすすめです。また、何といってもチャイナタウンは安心感がありますね。中華圏以外で中国語を見るとほっとします。パリ観光に飽きたら、チャイナタウンを寄り道してみるのもいいかもしれませんね。