タイ

世界遺産「スコータイ歴史公園」で見ておきたい5つの寺院【アユタヤよりも早い王朝】

世界遺産「スコータイ」で歴史を学べる5つの名所【スコータイ歴史公園】

タイといえば、美味しいご飯やショッピング、タイマッサージとさまざまな観光要素があります。しかし、観光要素はそれだけではありません。実は、タイの観光は、歴史が1番と言ってもいいほど面白いです。

タイは、これまでに5つの王朝によって受け継がれてきました。観光地としても人気の高い「アユタヤ」もタイ王国の歴史のなかにある王朝の1つです。

タイの観光地として知られているアユタヤですが、実はアユタヤよりも、先に作られた王朝があります。それが、「スコータイ」です。今回は、タイの歴史のなかで最初に成立したスコータイ王朝の遺跡「スコータイ歴史公園」の観光をご紹介します。

スコータイという都市を初めて聞いた方や、世界史でスコータイという言葉を聞いたことがある方でも、タイの歴史の偉大さを感じられる場所です。

スコータイの歴史

スコータイの歴史を少しだけ知るだけ、スコータイ歴史公園をさらに楽しめます。歴史は嫌いという方にもわかるように、スコータイ王朝の要点のみを抑えた内容です。

 

 ①クメール帝国を駆逐しスコータイ王朝が成立
スコータイ歴史公園に残るスコータイ王朝は、現在のカンボジアに当たるクメール帝国を駆逐タイ族によって1238年に成立しました。スコータイ王朝の3代王である「ラームカーヘン」により、現在のラオスやシンガポール一帯をも支配しています。

 

 ②スコータイはタイ文字の起源
そんなラームカーヘン王が作ったのが、現在のタイ語として使われている「タイ文字」です。意外かもしれませんが、タイ語の歴史は700年ほどと、歴史的に見てもそこまで長くはありません。

 

 ③ラームカーヘン死後衰退
タイの歴史を作ったラームカーヘン王ですが、人間であるため亡くなってしまいました。王が中心の国家であったため、ラームカーヘン死後、一気に衰退します。そこで、現れたのが「アユタヤ王朝」です。国家として衰退したスコータイ王朝は、1378年にアユタヤ王朝に吸収されました。

 

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スコータイ歴史公園で見どころの寺院5か所

スコータイ歴史公園は、寺院が集まった遺跡です。とても人い公園ですが、寺院の見どころを抑えることで効率的に回れます。今回、訪れたなかでも必ず見ておきたい寺院を5つピックアップしました。

①ワット・サー・シー(Wat Sra Sri)

②ワット・マハタート(Wat Mahathat)

③ワット・シーサワーイ(Wat Sri Sawai)

④ラムカーヘン大王像

⑤ワット・シーチュム(Wat Si Chum)

スコータイ歴史公園で見どころの寺院5か所

 

①ワット・サー・シー(Wat Sra Sri)

スコータイ歴史公園で、まず押さえたいのが「ワット・サー・シー」という寺院です。ワット・サー・シーは、スコータイ歴史公園内にある中規模の寺院で、周りが池に囲まれ島のなかにあります。スリランカ式の仏塔が有名で、ここからの夕日がきれいに見えます。夕日がきれいに輝く、夕方に訪れるのがおすすめです

ワット・サー・シー(Wat Sra Sri)

 

②ワット・マハタート(Wat Mahathat)

2つ目は、スコータイ歴史公園のシンボル的な存在である「ワット・マハタート」です。スコータイ歴史公園のなかでも最も規模の大きい寺院で、「大いなる遺物」という意味をもちます。

ワット・マハタート(Wat Mahathat)

 

 マハタートとは
マハタートは大いなる遺物という意味の通り、「仏舎利(お釈迦様の遺骨)」を祀る場所です。上座部仏教を信仰する国では、仏舎利を祀る文化があるそうです。

 

 アユタヤにもあるマハタート
ワット・マハタートは、アユタヤにもあります。アユタヤに訪れたことがある方なら、確実に写真は撮っているだろう「木の根に埋まった顔」です。実は写真スポットでなく仏舎利であって、人が苦しんでいる遺跡ではありません。

アユタヤにもワット・マハタートがあるということから、タイの歴史がスコータイ王朝から「アユタヤ王朝」に引き継がれているのが分かります

 

③ワット・シーサワーイ(Wat Sri Sawai)

スコータイ歴史公園で、見ておきたい3つ目の寺院は「ワット・シーサワーイ」です。ワット・シーサワーイの説明をする前に、下に掲載した実際の「ワット・シーサワーイ」の写真を見てください

ワット・シーサワーイ(Wat Sri Sawai)

 

 アンコールワットにそっくり
ワット・シーサワーイの写真を見て、既視感を覚えた方もいるのではないでしょうか。そうです、カンボジアにある「アンコールワット」そっくりな寺院です。この寺院の特徴である「3つの塔」は、クメール様式と言われています。

 

 歴史の繋がり
では、なぜカンボジアでなく、タイにクメール式の塔があるのでしょうか。それは、スコータイ王朝とクメール王朝に繋がりがあるためです。スコータイ王朝がこの一帯を支配する前に、クメール王朝が支配をしていました。冒頭でも紹介した通り、スコータイ王朝はクメール王朝を駆逐して成立した王朝です。

 

 クメール王朝が建てた
このワット・シーサワーイは、クメール王朝が建築した寺院と言われています。つまり、クメール王朝がスコータイ王朝に駆逐される前です。この寺院が残っているという理由からも、クメール王朝が現在のスコータイ一帯を支配していたことが分かります。

クメール王朝が建てた

 

④ラムカーヘン大王像

スコータイ歴史公園で訪れたい場所の4つ目は、寺院ではありません。「ラムカーヘン大王像」です。ラムカーヘン大王像は、ワット・マハタートの北側にあります。スコータイ王朝には、6人の王がいたとされており、そのなかでも特に歴史的に重要な人物です。

 

 タイ文字を生み出した
冒頭でも学びましたが、スコータイ王朝3代目の「ラムカーヘン大王」は、タイ文字を生み出した人物です。2013年から、タイの20バーツ札の裏側に肖像としても使用され始めました。

 

 国家の父
ラムカーヘン王は、スコータイだけでなくタイ国民からも崇拝されている王です。スコータイ歴史公園内にあるラムカーヘン像は、約3mのほどの高さで、椅子に座るように飾られています。地元スコータイの人々が、靴を脱いで、ラムカーヘン像に向かって祈りを捧げる姿は、タイで崇拝されている証拠です。

国家の父

 

⑤ワット・シーチュム(Wat Si Chum)

スコータイ歴史公園で訪れたい5つ目の寺院は、「ワット・シーチュム」です。寺院名であるシー・チュムは、「菩提樹の森」という意味をもちます。スコータイ王朝7代目「サイルータイ」によって建てられた寺院です。

 

 塀に囲まれた像
ワット・シーチュムに訪れて驚くのが、像の場所です。像は、周囲が塀によって囲まれています。「アチャナ仏」と呼ばれており、高さ15mの巨大な像です。この「アチャナ」は、「動かぬもの、変わらぬもの」という意味を持ち、塀に囲まれて動かずに、スコータイの街を見守っているとされています

塀に囲まれた像

 

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スコータイ歴史公園の観光の方法

スコータイ歴史公園で、訪れるべきスポットをご紹介しました。スコータイ王朝の歴史が詰まっており、歴史を少しだけ学んだことがある方でも、初めてスコータイを知った方でも楽しめます。ただし、スコータイ歴史公園は、超巨大の公園であり公園内での移動手段が観光のポイントです。

スコータイ歴史公園の観光の方法

 

歴史公園内は自転車を借りる

スコータイ歴史公園を観光する際には、自転車を借りるようにしましょう。園内は、自由に自転車で観光ができます。確か1日借りても100バーツほどです。スコータイ歴史公園の周りに、レンタルサイクル屋がたくさんあります。

 

 ワット・シーチュムは自転車必須
最後にご紹介したワット・シーチュムだけは、スコータイ歴史公園内にありません。歴史公園からは自転車で20分ほどの場所にあるため、歩きだと相当きついので注意です。

 

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スコータイの場所を確認

アユタヤよりも早く成立したスコータイ王朝は見どころの寺院がたくさんあります。スコータイの街自体は、世界遺産の街でありながら落ち着いた雰囲気が良かったです。

 

タイ北部の街

スコータイは、タイの北部にある街です。バンコクとチェンマイの間よりも少し北側にあり、バンコクから北に400㎞の場所に位置します。スコータイの名前は「幸福の夜明け」という意味をもち、1238年にスコータイ王朝が開かれました。

 

世界遺産の街

スコータイ王朝として開かれた街ですが、現在は王朝の遺跡が残る街で有名です。遺跡が残る「スコータイ歴史公園」を含む3つの公園は、「スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町」として、1961年に世界遺産に登録されました。アユタヤの人気には及ばないものの、毎年11月には街全体でフェスティバルが開催され、多くの観光客が集まります

世界遺産の街

 

バンコクからは飛行機で1時間ほど

スコータイへのアクセスは、飛行機が便利です。バンコクの「スワンナプーム空港」からは、バンコクエアウェイズが毎日3便バンコクとスコータイを運行しています。スワンナプーム空港からは、飛行機で1時間ほどです。

 

 チェンマイからはバスで5時間ほど
わたしは、チェンマイからスコータイに移動しました。チェンマイからだとバスでの移動しかありません。バスが運行されており、片道5時間ほどかかかります。バス自体は快適ですが、長時間バスを乗るのが苦手な方も多いはずです。

 

 チェンマイから飛行機でスコータイ行く場合
チェンマイから飛行機で乗り継いで、スコータイに行くという方法もあります。一度、チェンマイからスワンナプーム空港に飛行機で向かい、また飛行機でスコータイという行き方です。時間的には、バスで行く場合とほぼ変わりません

 

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スコータイでは観光しながら歴史を学べる

タイのスコータイにある「スコータイ歴史公園」は、歴史を学びながら観光できるスポットです。タイで最初に作られたスコータイ王朝は、現代タイ社会の基礎にもなっているため、タイ人に深くつながりのある街です。バンコクからも飛行機で簡単にいけるため、タイの歴史を感じたくなったら、アユタヤより先に行きましょう

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